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西馬音内盆踊り

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本日より3日間は湯沢市の隣の羽後町にて国指定重要無形民俗文化財である西馬音内盆踊りがはじまります。
18日までの3日間、19時ごろから羽後町西馬音内町中心部から、寄せ太鼓の音が聞こえ始めその30分後にまずは地元の子ども達中心に踊りがはじまります。

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この盆踊りの独特な舞いや衣装の作り出す幻想的な雰囲気はここ数年メディアでも取り上げられるようになりました。
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この雰囲気作りに欠かせないのがお囃子です。
楽器の編成は、笛、大太鼓、小太鼓、三味線、鼓、すりがねなどでこれに唄い手が加わります。

演奏されるのは「音頭」と「がんけ」の2種類で、まずは音頭から演奏をはじめるのだそうです。
この音頭の歌詞は「地句」といわれ、唄い手が交代で定番のものの他、即興的に口からでたもの、ユーモアに満ちたもの、時事問題を皮肉った風刺ものや世俗的なものなど聞いていると様々あります。

その日の一発目の歌詞は慣例的に、
「時勢はどうでも 世間は何でも 踊りコ踊たんせ 日本開闢 天の岩戸も 踊りで世が明けた」で始まり、
その後は順不同で歌われるのだそうです。
今日はほんの一部ですが、その歌詞を紹介しようと思います。

・踊りの上手も 見目のよいのも 土地柄血すじ柄 なんでもかんでも 嫁コを欲しがら ここから貰たんせ
・踊るて跳ねるて 若いうちだよ おらよに年ゆけば なんぼ上手に 踊てみせだて 誰もみる人ねぇ
・豊作だ万作だ これあ又良い秋だ 面白まぎれに 一つ踊たば 嬶腹万作だ
・西馬音内女ごは どこさえたたて 目に立つはずだんす 手つき見てたんせ 足つき見てたんせ 腰つき見てたんせ
・一杯気嫌で 踊りこ踊たば みんなにほめられた いい気になりやがて 頬かむりとたれば 息子にどやされた

一方、がんけは「甚句」と呼ばれ、哀調のあるお囃子になります。
こちらは
・お盆恋しや かがり火恋し まして踊り子 なお恋し
・月は更けゆく 踊りは冴える 雲井はるかに 雁の声
・踊る姿にゃ 一目でほれた 彦三頭巾で 顔しらぬ
・踊れ踊れよ 夜が明けるまで ひびく太鼓に 月がさす
・踊ってみたさに 盆踊り習った ヤッと覚えたば 盆がすぎた
・揃うた揃うたよ 踊り子揃うた 稲の出穂より なお揃うた
・踊り踊らば 三十が盛り 三十過ぎれば その子が踊る
・お前百まで わしゃ九十九まで ともに白髪の 生えるまで
などと歌われています。
是非がかがり火に浮き上がる踊りの幻想的な会場の空気と一緒にご覧ください。
尚、この盆踊りについては今までも取り上げていますので、
是非合せてご覧下さい。
http://www.sato-yoske.co.jp/cgi-local/diarypro/diary.cgi?no=217

http://www.sato-yoske.co.jp/cgi-local/diarypro/diary.cgi?no=605